タンパク質相互作用の検出においてSulfo-SBEDによりBAIT(餌タンパク)からラベル転移されたPREY(獲物タンパク質)の同定には2種類の方法があります。
UV照射によりフォトプロ-ビングされ形成したBAIT-S:S-biotin-PREY複合体を還元してHS-biotin-PREYをストレプトアビジン標識したHRPによりウェスタン検出するアプリケーション(ProFound
Sulfo-SBED Label-Transfer, WesternBlot Application Kit)と、トリプシン消化により断片化してマッピングする方法です。WBに関しては取扱説明書などで記載がありますが、MSに関してはとくにピアス社からテクニカルリソースなどの情報の提供が未だありません。
消化フラグメントを解析する場合、還元したHS-biotin-断片化PREYをアビジン(ストレプトアビジンやモノメリックアビジン)ゲルで精製して、逆相カラムで分離後にMSで分析するスキームが、ピアス社ウェブや技術情報誌PREVIEWSなどで紹介されていますが、具体的なプロトコルなどはありませんでした。
N末端をブロックした既知ペプチド(Neurotensin)を使用したSulfo-SBEDによる分子内架橋モデル(文献#1)や、ヘモグロビンのサブユニット間での架橋モデル(文献#2)に関する文献などでは、実際の精製済みのBAITと細胞ライセートとのアフィニティ架橋でラベル転移されたHS-biotin-PREYの解析でも生じると思われる副反応や非特異性に関して、アプリケーションとしての評価がかなり詳細に行われています。
これらの文献ではSulfo-SBEDのインターナルLysを含むN末ブロックペプチドでの反応パターン(one-side reaction や アルキル化でのm/zパターン)や各副生物のビオチン分子上S原子の酸化によるm/zのシフト、またバックグランドとして使用して添加しているトリプシン消化タンパク質フラグメントによる、モノメリックアビジンゲルとの非特異的吸着をブロッキングや洗浄などのプロセスでの上清をMSで比較して評価しています。また、ヘモグロビンにSulfo-SBEDを反応させ消化した産物を直接モノメリックアビジンカラムを通過させビオチン精製後のMS分析で、通過フラクションと溶出フラクションによる架橋化反応の収率評価やSulfo-SBEDのアーム長とサブユニット間の距離(4次構造)を比較しています。
酵素消化フラグメントのMALDI-TOF/MS分析ではこれらの参考文献を御薦めします。
- "Mass Spectrometric Detection of Affinity Purified Crosslinked Peptides"
Gregory B. Hurst [Chemical Sciences Div., Oak Rige National Laboratory,
USA], Trish K. Lankford and Stephen J. Kennel [Live Science Div., ORNL,
USA]
- "High-Throughput Analysis and Modeling of Protein Complexes"
F. W. Larimer, Y. Xu, D. Xu [ORNL], p.179-183 Biological Sciences and Technology
: Director's R&D
- "Affinity Purification of Crosslinked Peptides", Proceedings
of the 51th ASMS Conference on Mass Spectorometry and Allied Topics, Montreal,
Canada
ProFound タンパク質相互作用 (PPI) 検出シリーズ
● Pull-Down Assay Kits
● Far-Western PPI Kits
● ProFound Co-IP Kits
● Sulfo-SBED PPI Label Transfer Kit
● Mapping Kit |